ie アイエ代表
大塚 彬子 Akiko Otsuka
一級建築士
インテリアコーディネーター
ライフオーガナイザー
1981年秋田県生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業後、2004年、旭化成ホームズ(株)に入社。注文住宅の設計職を経て、2010年からTimberyardにてデザイン住宅の設計とインテリアコーディネートに携わる。2018年独立。プライベートでは男子2人の母。趣味は四柱推命・ホロスコープ。
家業が建築系だったので、幼い頃から製図版や平行定規などが置いてある環境で育ちました。
私が小学校に上がる際、父が机をつくってくれたのですが、私のために、引き出しに花柄の取っ手を選んでくれたのがとても嬉しくて、「誰かのために」何かを「考える」「選ぶ」「つくる」という建築やインテリアの仕事に興味を持ちました。
こうお伝えすると、恵まれた環境で育ったと思われるかもしれません。確かに、生まれた家は300坪の敷地に立つ100坪の家で、広い庭に池や茶室もある立派な家でした。
けれど、家業が傾きかけている中で、父と祖母は毎日のようにケンカ。
家業が倒産して、祖母と離れて暮らすようになった小学3年生まで、私はほとんど笑わずに過ごしました。その経験やトラウマからくる生きづらさを最終的に解決してくれたのも、住まいやインテリアです。
2000年4月〜2004年3月 早稲田大学理工学部建築学科にて建築を学びます。卒業論文では、少子化による小学校の余教室を保育園に転用した事例研究にて最優秀賞を受賞しましたが、公共建築のような大きな建物を扱うことが多かった中、自分を包み込んでくれるような小さな建物の方が好きなことに気が付き、住宅の仕事に就きたいと思うようになります。
2004年4月~2010年10月 旭化成ホームズ株式会社にて、一戸建ての注文住宅の設計、外構提案などを担当します。お引き渡しまで担当したのは120棟程。プランニング数はその数倍。使いやすい間取りを、スピーディーに提案する訓練を重ねました。また、その頃は千葉・茨城エリアで唯一の女性設計。収納や家事関係に詳しくなりたいと、社内の研修や勉強会に積極的に参加し、お客様の声、蓄積されたノウハウ、最先端の研究結果など、様々な知識に触れます。入社2年目で収納提案が高く評価され、社内で新人賞を受賞。業務に慣れていくにつれ、間取りとインテリアは密接に繋がっているのに、分業であるということにジレンマを感じ、転職を決意します。
2010年11月~2018年3月 千葉のインテリアショップ ティンバーヤードにて、一戸建て注文住宅やリノベーションの設計、インテリアコーディネート、オーダー家具、オーダーキッチンを担当します。会社のしくみのおかげもあって、担当した物件の成約率は、2017年度まで100% インテリアも考慮された、きめ細やかな提案を評価して下さるお客様に恵まれ、1棟1棟を大切につくりあげてきましたが、お客様それぞれの価値観に寄り添った幅広い提案やサービス提供の必要性を感じるようになります。
2015年11月に、築20年の中古マンションを購入し、フルリノベーションをしました。
素敵な家を手に入れたら、自分もまるごと変われるかのように思っていたのですが、家にいても「イライラが募る」「なんだか居心地が悪い」と生きづらさは変わらず、またその頃の夫婦仲は最悪で、いつも満たされない気持ちで過ごしていました。
離婚という言葉が頭をよぎった時、デジャブのように思い出したのは実家のことでした。
「素敵な家に住んでも、幸せは手に入らない」
家づくりを生業としているのに、同じことを2度も経験し、この仕事を辞めようかと悩んだ時期があります。
けれど、私にはこれしかないと、たくさん悩んで、もう一度全てを見つめなおしました。
気持ちが崩れたとき、体調も崩し、外出できない時期もあった中、家の環境を整えることは最も大切だということに気がつきました。
そして、なかなか変わらなかった私の内側を変えていくのにも、外側の家という環境を変えていくことはとても効果的だったんです。
今は2人の子供達と心から幸せを感じながら、初めて、誰のものでもない私らしい人生を歩んでいる感覚があります。
ここまで辿り着くために必要だったのは、自分への深い理解です。
家族のこと優先で、つい後回しにしていた小さな願いや望み。
自分の好きと心地よさ、毎日をどんな風に暮らしたいのか。
嗜好や行動パターンなどの特性、これから向かう方向や、まだ気づいていなかった自分の本質。
見ないふりをしてきた沢山の感情を拾い上げ、大切に扱い、あらゆる角度から自分の内面と家の環境を整えていきました。
「お前が一番散らかす」と父から言われ続け、苦手だった片付けも、自分の特性を知ってからは楽にできるように。
今、私にとって家は、ただ単に帰る場所でも休む場所でもなく、世界で一番居心地がよく、最も満たされる場所。落ち込んだ時でもどんな時でも、私を応援し生きるチカラを与えてくれます。
家で、人生が変わることを体験しました。
昔より、ずっと穏やかな気持ちで過ごせるようになった今、家づくりでもっと幸せになれる人を増やしたいと思うようになりました。
「家族」は、どんな人にとっても大切です。
家族がコミュニティの最少単位で、全ての基本になるからです。
そんな大切な家族が住まう家
「家」への安心感は「社会」への安心感につながり、「家」が愛であふれていると「世界」が愛であふれていると感じます。
たったひとつの大切な「家」を「愛」であふれる場所にしたい。そんな想いから、屋号を「ie アイエ」としました。
素敵な家を作るのがゴールではなく、そこに住む家族が幸せでいられるかを常に見据えています。
あなたや家族が、心から笑顔になれる住まいづくりを応援しています。
アイエのリノベーション・インテリアサービスに関するご不明な点や、お仕事のご依頼・ご相談などがありましたら、下記コンタクトフォームよりお気軽にお問い合わせください。